『砥鹿神社』 三河國一之宮


愛知県豊川市一宮町西垣内
三河國一之宮 砥鹿神社 里宮
 東に豊川が流れ、大きく蛇行したこの一帯は長閑な田園地帯が続き、その先には三河の峰々を望む景観が広がっています
砥鹿神社里宮は田園地帯の西側に鎮座していました
砥鹿神社南側の鳥居から見る表神門、境内を包む欅や楠木等の豊かな杜は里宮の歴史を感じさせます
神社へは南側の参道と西参道の二か所
 表参道南側、右に境内が広がります
この道を先に進むと右側に外苑末社の八束穂神社、荒羽々気神社が鎮座
その先は境内参拝駐車場入口、更には国道151号線へと続きます
神門全景とその先に拝殿の眺め
菊の紋章があしらわれた重厚な扉の先に広がる境内、その先に砥鹿神社拝殿
 神門の右に手水舎と太鼓楼
 左に社務所が連なります
三河国一之宮砥鹿神社里宮拝殿の正面全景
ここ里宮とこの先に望む本宮山山頂の奥宮からなっています
里宮の歴史について以下の様に記されていました
「但馬続風土記」によれば、神代大己貴命は国土を開拓し、諸国を巡幸されて 但馬国朝来郡赤淵宮にお移りになって、更に東方三河国に向かわれたとあり、社伝にはその後命は「本茂山(ほのしげやま)」(本宮山)に留まって、この山を永く神霊を止め置く所「止所(とが)の地」とされたとある。
 そして、里宮に大神が鎮まるに至った経緯を、「三河 国一宮砥鹿大菩薩御縁起」(天正二年)は次の様に伝えている。
文武天皇の大宝年間に天皇の病を鎮める為、草鹿砥公宣卿が勅使として 「煙巌山」に使わされた。
公宣卿は三河の山中において道に迷うが、この時出 現した老翁の導きにより無事祈願を果たし、天皇の病も平癒された。
天皇はこの老翁に礼を尽くすため、再度この地に勅使を使わされた。
公宣卿は再び三河国本茂山に入って老翁と面会し、その望みにより山麓に宮居を定めることとなった。
その時老翁は衣の袖を抜き取り、宝川の清流に投じたが、公宣卿はこれを追って山を下り、山麓辰巳の方の岸辺に留まった袖を取り上げて、七重の棚を作り七重の注連縄を引廻らして斎き祀ったのである。
古くから朝廷の崇敬篤く、文徳天皇嘉祥三年に従五位下とあり、順次神階を進め、貞観十八年には従四位上に至った。
こうして平安時代には、「延喜式内社」に列せられ、次いで三河国の国司が国内神社に巡拝奉幣する筆頭神社「一之宮」となったのである。

本茂山とは現在の本宮山(標高789㍍)この頂きに奥宮が鎮座します
祭神は大己貴命を祀ります
大黒様として慕われ福徳、国土開拓、縁結び、交通安全の御神徳を求め多くの参拝客が訪れます
当日は車のお祓いに訪れる方が多いのが印象に残る
透塀先の本殿、全体を見通す事は出来ませんが千木、鰹木は窺えます
透塀の隙間から撮った里宮本殿
本殿左の境内末社は八幡宮
祭神は誉田別命、天児屋根命
 八幡宮の左は建御名方命を祀る摂社「三河えびす社」
 「三河えびす社」を守護する狛犬一対
二宮と記された拝殿扁額
祭神は二宮社 / 事代主命、三宮社 / 建御名方命
 
拝殿内には数えきれない程の奉納提灯が吊られ、柔らかい明かりが内部を照らし出しています
神紋は亀甲に亀卜(キボク)
亀の甲羅を火であぶった際に出来るひびの形で占うもので、最近の皇室行事の紹介で記憶に残る方も
こちらの紋はそれを表したもので、砥鹿とくれば鹿のイメージが湧きますが鹿の角では無いようですヨ
拝殿後方の二宮本殿
「三河えびす社」左の神馬舎・・・・・ではありません
ここは亀から鹿になります、「神鹿絵馬殿」
中には夫婦鹿と小さな子鹿の白い像が三体、夫婦円満で子宝に恵まれる?
絵馬殿前には多くの絵馬が吊られています
絵馬殿の右奥に社と鳥居
 左の社は境内末社の守見殿神社
大己貴命の和魂、迦久神、倉稲魂神と良縁を結び幸せを見守る三神が祀られ
ピンクのハート型の絵馬が多数吊られています
小さな鳥居は本宮山遥拝所
この遥か先が本宮山の頂にある奥宮になります
神鹿絵馬殿の左が西参道に続く神門
参道の木陰は真夏の様な日差しを遮り、参道を吹き抜ける風はとても心地よい
座り込んで読書したくなる気持ちも分からないでもない
その先は二ノ鳥居、一の鳥居へと続きます
神門に掲げられた門幕は亀甲に亀卜が入った菊の紋
神門扉には神紋が付けられています
西参道の手水舎、奥は参集殿
 西神門から境内の景観
 二ノ鳥居から神門に続く参道
西の木陰が続く参道の先には一の鳥居、右手が境内駐車場になります
駐車場北西角に「一宮町護国神社」
 参道から左へ進むと表参道に戻ります、この先の左が先程の表参道の鳥居へ続きます
左側に玉垣が見えます
神社外苑末社の荒羽々気神社(手前)、八束穂神社の二社が鎮座します
荒羽々気神社正面全景
左の小社は秋葉山本宮秋葉神社の別宮秋葉神社、祭神は火之迦具土大神
右が荒羽々気神社で大己貴命の荒魂を祀ります
右隣りの八束穂神社
祭神は天穂日命
 境内で見られる由緒書き、境内配置
左下は「日本一のさざれ石」境内には5つのパワーストーンがあり、このさざれ石もその一つ
高さ2.6㍍、横幅3.4㍍の礫岩は開運石や子産石とも云われ、石に触れると安産や幸福をもたらすそうです
各地で見られるさざれ石としては、自分の知る限り最大かも

砥鹿神社里宮
三河國一之宮として、この地方の総鎮守として崇敬され続ける歴史と広大な境内を持つ神社です
砥鹿神社里宮御朱印
 亀甲に亀卜の神紋と本宮山、その下に神鹿が描かれた砥鹿神社の御朱印帳

砥鹿神社
祭神 / 大己貴命
創建 / 701年~704年(大宝年間)
住所 / 愛知県豊川市一宮町西垣内2
アクセス
車 / 東名高速道路「豊川」ICから新城方面に向い車で約5分程
電車 / ​JR飯田線「三河一宮」駅下車、東へ徒歩約10分程

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