「玉岡稲荷神社・龍詣山見海寺」京都府舞鶴市

京都府舞鶴市西 玉岡稲荷神社
舞鶴西港ふ頭に近く、道の駅「舞鶴港とれとれセンター」から国道175号線を西町交差点右に入る。
古い街道道だろうか? 細くて曲がり角の多い道が続く、見樹寺を右に見ながら早朝の町を歩く。
この辺り一帯は愛宕山の北側に位置し、愛宕山は古くから信仰の山として崇められているようで、一帯の山裾には細い道沿いに複数の寺や神社が纏められています。
玉岡稲荷神社はそんな道筋にあり、曲がり角の突当りに鎮座していました。
左に浄土宗のお寺「見海寺」と玉岡稲荷神社が並ぶように鎮座しています。
鳥居左手に社号標、階段の先に赤い明神鳥居が建っています。
玉岡稲荷神社扁額
神社の規模の割には鳥居も額も立派なものです。
境内に入り目を引くのは、左の手水鉢とその先にある石灯籠、キノコの様に見えなくもない。
自然石そのままを傘にした様な燈籠、苔むして味のあるものです。
神社の創建に繋がる様な奉納年号が彫られていないか見ておくべきでした。
石灯籠の左の見海寺の石垣に小さな祠。
中には像容も分からない複数の地蔵が安置されていて、中には大きく欠損したものもあります。
境内に戻り稲荷鳥居に向かいます、狛狐と右手奥に本殿が見えています。
耳が立派な狛狐、結構痛みが目立ちますが風格が漂います。
台座の年号は明治20年(1887年)と彫られているようです。
鳥居の左に赤い小さな社が祀られていましたが、詳細は不明です。
本殿前に先程のキノコの親ともいえる石灯籠が一対、もう一方は右手の大きな木の陰に隠れ気付きにくい。
燈籠も春日、織部、平等院など種類が多く全く分からないけれど、個人的にこの手の燈籠が好きなだけに
名前くらいは調べないと。
本殿
高く盛られた神域に朱塗りの玉垣で囲まれ、東を向いて本殿が祀られています。
伏見稲荷大社から勧請された由緒ある神社の様ですが、詳細は分からないままです。
大きな鈴が二つ吊るされた本殿、早朝で静まり返った境内に鳴り渡る。
愛宕山の裾野に建つ玉岡稲荷神社は朱色の鮮やかさとキノコが印象に残る神社でした。

玉岡稲荷神社
創建・祭神 /  不明
住所 /   ​京都府舞鶴市西79

隣の見海寺に向かいます
玉岡稲荷から見る山門と石垣が描く曲線が印象的です。
早朝なのでシルエットになってしまいましたが、漸く空も明るくなりました。
浄土宗 龍詣山 遍照院 見海寺
玉岡稲荷神社左の石段の先が見海寺への参道
山門全景
瓦葺の山門には三つ葉葵の門幕。
この門はここから東にあった田辺城から移築したものと云われます。
田辺城は細川藤孝により1582~91年(天正10年代)に伊佐津川と高野川の間に作られた城。
城を中心にして見海寺のある西町は、高野川の西に当り、城の守りの要でもあった様です。
入り組んだ細い道筋に多くの寺が集められたのもそうした理由からかも知れません。
山門をくぐると目の前に両脇に火灯窓のある本堂。
1660年に源誉和尚により開山され、すぐ東にある浄土寺の末寺。
舞鶴湾を見渡す絶好の場所だったようですが、現在は近隣に住宅が密集する事もあり眺望はききません。
境内左に地蔵堂と手水舎があり、清水は常に注がれています。
11月ともなると清水の冷たさは正に清めてる実感が伝わってきます。
境内左手奥の建物は恵比寿神社。
棟札から1692年(元禄5)に建立されているようで、浄土宗のお寺に恵比寿社が祀られるのは珍しいと云われます。
恵比寿神社なので事代主神が祭神、恵比寿様として親しまれる鯛釣り名人です。
境内の「舞鶴百選」の石標と解説板、舞鶴百選全く知りませんでしたが、古くから栄えた港町なので意外な事と出逢えるかも知れない。
設置された城下町倶楽部とは西町を中心として情報発信を行い、地元の活性化につなげる趣旨で発足された有志による会の様で百選の内34までが纏まっています。
限られた予算の中での​活動、web​に現在休止中とあります。
本堂西から境内の眺め
恵比寿神社右側が庫裏の様です。
2019/11/16

龍詣山見海寺
宗派 / 浄土宗
開基 / 源誉和尚により1660年に開山
本尊 / 不明
住所 / ​京都府舞鶴市西71

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