車中泊一泊二日で兵庫・岡山・四国一ノ宮巡り

名古屋発6:00
3/23~3/24兵庫県、岡山県、香川県、徳島県の一ノ宮を車中泊で巡ってきました。
名古屋西ICを6:00に出発。
今回は全工程約1,000㌔の道中が予想されるだけに緊急車両のご機嫌がとても気がかり、内心心配している部分(アイドリング乱れ)を抱えながら、かみさんに悟られない様に平静を装い運転。

名古屋西IC発6:00
東名阪自動車道をひとっ走りして新名神高速道路へ。
平日で出勤時間に重なるので交通量が多少心配でしたが、意外に交通量は少なく順調。
本来なら観光バスが多く走る時間帯ですが、その姿は見かけない。
8時頃琵琶湖を望む大津SAに到着、展望デッキで比叡山の山並みを眺めながら朝マック。
SAでも団体ツアー客の姿は皆無。
これほど閑散とした光景は見たことがない。
 中国自動車道に入り10時に葛西SAで二回目の休憩。
途中から自衛隊の車列について走っていたけれど、SAで一台の自衛隊車両の横に駐車。
休憩を終え戻ってくるとこんな感じ、我家の旧車は迷彩車両の中に佇んでいた。
かみさんに「どこでも行けてこの車は良いよ!」妙に喜んでいるおやじに、「何がいいのか分からない」と冷たい一言。
迷彩車両とお別れして再び本線へ。車は制限速度+5㌔で巡航走行、快調に走ってくれている。
燃費も高速を走る分には好調、liter10㌔は行きそうだ。
最初の目的地は播磨国一ノ宮 「伊和神社」を目指す。
 播磨国一ノ宮「伊和神社」到着は11時頃。
社頭向かえにある道の駅「播磨いちのみや」に車を停め参拝に向かう。
厳粛な雰囲気の漂う杜に包まれる伊和神社。参道は奥へと続く。
 鳥居と山門をくぐり、参道は左に続きます、その先に陽射しに照らされた社殿が現れます。

社殿は北を向いて建てられていて、本殿裏に「鶴石」と云われる石が祀られています。
この地の豪族・伊和恒郷に大己貴神から「我を祀れ」との神託があり、一夜にして木々が生い茂り、大きな2羽の白鶴が石の上で北向きに眠っていたそうです、恒郷はその場所に社殿を造営したとされます。
社殿が北向きなのはそうした事からだそうで、幣殿両脇には鶴の像が飾られています。

播磨国一ノ宮「伊和神社
創建 / 144年(成務天皇14)とも564年(欽明天皇25)とも伝わる
主祭神 / 大己貴神
配祀 / 少彦名神、下照姫神
本殿 / 入母屋
境内摂社 /  五柱社、市杵島姫命播磨十六郡神社、御霊殿
住所  /    兵庫県宍粟市一宮町須行名407
参拝を終え道の駅で遅い昼ご飯、地元のグルメ「ホルモン焼うどん」「ホルモン焼うそば」を食べる。
この辺りでは知られたB級グルメらしい、かみさんは甘辛い味付けのプルプルで柔らかいホルモン焼うどんに大満足。
「え~?」と思いながら焼きそばを注文した、これが意外に美味しい、肉は臭みもなく、柔らかく食べやすかった。
2011年B級グランプリではシルバーグランプリを受賞したそうです。
地元のグルメでお腹を満たし二番目の目的地「石上布都魂神社」に向かいます。
 約1時間ほど山道を走ると備前国一ノ宮「石上布都魂神社」社頭に到着、時間は14時15分。
近年造られたばかりの真新しい鳥居、その脇の細い車道を車で進みます、道は細いままま登りとなり、林道の様相になります。
やがて道路脇の駐車場に到着、そこから山肌に付けられた山道を5分程歩いて登ります。
5分程山道を登り、境内が近づくと道は石段に変わり、見上げるような斜面に手水舎が現れます。
手水舎の横にある最後の石段を登り切ると境内が広がります。
備前国一ノ宮「石上布都魂神社」は山の中腹に建つこぢんまりとした社殿です。

拝殿左から大松山山頂の本宮に続く山道が伸びています。
そこには以前は拝殿、幣殿、本殿、神楽殿など建っていたが焼失、現在は本宮の小さな社と磐座があります。
徒歩で約10分程ですがヒールでは登らない方が賢明でしょう。
素盞嗚尊の八岐大蛇退治の伝承があり、明治に行われた発掘調査でその時に使われた十束剣と思われる赤錆びた剣が出土した。

備前国一ノ宮「石上布都魂神社」
創建 / 不明
祭神 / 素盞嗚尊
本殿 / 流造
境内社 / 稲荷神社、拝殿右脇に小社
住所 / 岡山県赤磐市石上字風呂谷1448

食後の腹ごなしはこちらでしっかり終え、再び車に乗り込みここから高速を経由し一時間程走り
備前国一ノ宮「吉備津彦神社」へ。
 備前国一ノ宮 「吉備津彦神社」へ15時45分に到着。
吉備の中山の北東の麓に鎮座する広い境内を持つ神社です。
別名を「朝日の宮」とも云われ、夏至の日に正面鳥居から祭文殿の鏡に陽光が当たる様に巧みに計算された伽藍となっているそうです。
ここは桃太郎伝説のモデルとも云われる大吉備津彦命を祀ります。
境内には桃太郎のお供猿(楽々森彦命)、キジ(留玉臣命)、犬(犬飼武命)、桃太郎の中で鬼を演じた温羅を祀る温羅神社など桃太郎の出演者が勢ぞろい。
広い境内の右端には作家の中山森造氏の手による桃太郎と家来のセメント像が東を向いて立っています。
後方の御神体中山の裏には桃太郎伝説を伝えるもう一つの神社、吉備津神社があります。

備前国一ノ宮「吉備津彦神社」
創建 / 不明
祭神 / 大吉備津彦命
本殿 / 流造
境内社 / 子安神社、天満宮、霧島神社、亀島神社、稲荷神社、十柱神社、牛馬神社、温羅神社、祖霊社、七つの末社など
住所 / 岡山県岡山市北区一宮1043

それではもう一つの浦島伝説を伝える吉備津神社に向かいます。
この時点で16:20
吉備津彦神社から車で5分を走り、中山の西の麓に回り込むと備中国一ノ宮「吉備津神社」到着です。
二つの国の一ノ宮が中山を境に背中合わせで鎮座している形になります。
矢置石の右から続く緩やかな石段、その先に赤い髄神門が見えています。
こちらの見所は個性的で美しい本殿とそこから鳴釜神事の行われるお釜殿に続く廻廊ではないでしょうか。
 髄神門をくぐり、目の前に広がる境内建つ個性的な社殿。
本殿・拝殿(国宝)は1425年(応永32)に再建されたもので、特徴的な屋根構造は「比翼入母屋造」と云われる様式。他に類を見ない造から吉備津造とも呼ばれるそうです。
複雑な屋根構造ですが側面から見る姿は優美な佇まいをしています。

備中国一ノ宮「吉備津神社」
創建 / 不明
祭神 / 大吉備津彦命
本殿 / 吉備津造
境内社 / 一童社、若山宮、えびす宮、祖霊社、水子慰霊社、三社宮、本宮社、滝祭神社、宇賀神社
住所 / 岡山県岡山市北区吉備津931

おかま殿はコロナ対策の為開場・御朱印は16時まででした。
それが事前に分かっていれば・・・・・先に両社の御朱印を頂きゆっくり巡る手もあったのでしょうが
残念ながら備中国一ノ宮の御朱印は取りこぼしてしまいました。
その要因はまたしてもおやじにあるようです。
17:20気を取り直して吉備津神社を後に、瀬戸中央自動車道に乗っていよいよ本州を後にします。
18時過ぎ瀬戸大橋の手前で丁度夕陽が落ちるところ、随分と陽は長くなってきたものです。
与島PAに寄り道し夕陽を眺めていく事に。
瀬戸大橋も夕陽を受け淡く赤に色付いてきました。
 与島PAの展望台から本島に沈む夕陽の眺め。
長い道のりの疲れも忘れさせてくれる。
これが展望露天風呂から一杯やりながらの眺めであれば最高なんだが、今回は車中泊、暗くなるまでに目的地に着けるかな?
さて、慌てることなく本線に戻り四国に渡ろう。
目指すは香川県綾歌郡宇多津町浜一番の道の駅「うたづ臨海公園」
19:10目的地道の駅「うたづ臨海公園」到着、既に暗闇です。
コロナの影響で新規オープンを見合わせている四国水族館に隣接する道の駅です。
今回は寝る準備は遮光カーテンを閉めるだけだ、エアベッドはやめて後席は全てフラットにして敷布団を敷いてあります。寝袋出して寝るだけです。
 近くの海鮮酒場で晩御飯、というより酒盛りか?
今回は本当に運転時間が長く疲れました、かみさんもグーグルさんを相手に気を使ったことでしょう、た旧車もよく頑張ってくれた、最初はビールでお疲れさんの乾杯です。

落ち着いた店内では瀬戸内の鯛やアジを主にした刺し盛りは新鮮そのもの、やはり酒が刺身には酒、純米酒金陵に決め飲み進む、フルーティーな香りと爽やかな喉越しはなかなかのもの、かみさんも好印象でした。
刺し盛りのアジは骨せんべいにしてくれます、あげ加減が絶妙でこれがお酒のお供に絶品、魚嫌いなかみさんにして美味しいを連発
それにしてもこれだけ美味しいお店なのに店内の客はやはり少ない、日本全体疲弊してる感が漂っている。
元気は取り戻せるのだろうか?

「回遊」
住所 / 香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁6-21

車に戻りTVを見るもどれもこれもcovid-19ばかり、寝る。
 翌日、いつものように陽の出と共に目覚め、一人散策。
新しい道の駅らしく花も綺麗に植えられチューリップが咲き誇っています。
遠距離から車中泊組も多数見られました。
正面の建物は結婚式場。
さてかみさんも目覚め、身支度を整え終えたようなので朝ごはん。
 香川の朝食は「讃岐うどん」
朝からうどんです、喫茶店のように早朝から営業しています。
出汁、麺の好みにより人気店は星の数ほどあるようです、素人の私達は口コミで決めるしかない。
そんな中で選択したのが「讃岐うどん がもう」
郊外にある「がもう」へ7:30に到着、朝8:30の開店なのに既に一人の方が店の前で待っている。
他に車の中で一人、我が家は3番手。
まだ1時間あるので一人で周囲の長閑な田園地帯にある寺社を探して歩く。
戻ってくれば広い駐車場は地元や他府県ナンバーの車で溢れ、店前には行列が。
念願の本場讃岐のうどん、感想はイメージした程に腰は強くなかった事、出汁は上品で名古屋人から見ると薄味。これも幅広い個性の中の一つなのでしょう。
常連さんはかけの小をペロッと食べて次に向かう、これが流儀の様だ。
 本場の讃岐うどんを堪能し二日目最初の訪問地を目指し高松道を東進。
9:00讃岐国一ノ宮 「田村神社」の参道に到着。
真っすぐに伸びるとても長い参道を持つ神社で、社頭から眺める参道は随神門は見通せるけれど、この鳥居や拝殿は見えない。
拝殿近くに参拝駐車場があるけれど、一旦社頭に戻りここに辿り着く。
いかにも古くからここに鎮座する神社の趣を感じさせるものがあります。
 水神信仰を基盤とした神社で一帯が湧水地、奥殿は淵の上に建てられている、それを象徴するかのように境内には巨大な龍のモニュメントが祀られている。
正面の拝殿と右に宇都伎社、素婆倶羅社、一宮天満宮が主要な伽藍。
境内には稲荷社、弁財天、お迎え布袋、桃太郎伝説の碑、七福神巡りなどお賽銭が足りなくなる程のお参り個所が多数あり、全て見て行くと結構時間が必要。
何か不思議な空間が漂う神社。

讃岐国一ノ宮 「田村神社」
創建 / 709年(和銅2)
祭神 / 倭迹迹日百襲姫命、五十狭芹彦命、猿田彦大神、天隠山命、天五田根命の五柱
本殿 / 春日造
宇都伎社
祭神 / 大地主神、倉稲魂神
素婆倶羅社
祭神 / 少彦名神
一宮天満宮
祭神 / 菅原道真

住所 / 香川県高松市一宮町字宮東286

10時を少し過ぎ一通り参拝を終え再び高松道を東進し次の目的地の阿波一ノ宮「大麻比呂神社」へは1時間ほどの道のり。
11時15分「大麻比呂神社」大鳥居に到着。
駐車場を探すも社頭周辺にはなく、やむなく車で参道を進むが一向に表れない、これほど参道が長いと大鳥居までは戻りたくないので、一旦大鳥居まで引き返し、大鳥居を撮影し駐車場を求め参道を進む。
参道を横切る坂東谷川に架かる祓川橋の袂の駐車場までは結局800㍍程あり、橋から先も更に参道が続きます。これは今日一番の長い参道を持つ神社です。
 橋を渡ると天然記念物の巨大な幹の楠木が参道の中央に聳え立ち、その先に漸く社殿が広がります。
本殿後方に境内は伸び、奥にはドイツ橋と呼ばれる第一次世界大戦で捕虜となったドイツ人により作られた橋や眼鏡橋がある。

阿波一ノ宮 「大麻比呂神社」
創建 / 神武天皇年間(伝)
祭神 / 大麻比古神
本殿 / 流造
境内社 / 西宮社、水神社、中宮社、山神社、豊受社、丸山稲荷社、丸山社
住所 / 徳島県鳴門市大麻町板東字広塚13

巨大な楠の樹と長い参道が印象に残る落ち着いた佇まいの神社。
ここでもスルーしながら参拝し1時間を超えてしまいました。
12:30大麻比呂神社の長い参道を走り再び東進する、ここでかみさんからのスケジュール変更「徳島ラーメンで昼ご飯の予定を見送り渦潮を見に行こう」との事。
この日は大潮でこの時間から渦の道を目指せばいい条件で見られるらしい。
四国初めて、渦潮初めての彼女の意向を尊重し高松自動車道と神戸淡路鳴門自動車道を乗り継ぎ約30分の工程です。
 鳴門第一駐車場に到着したのが13:00。
そこから大鳴門橋の下に作られた歩廊を歩き展望室まで向かいます。
高速を行き交う車の振動が伝わる歩廊を進み、川のように流れる鳴門海峡。
ガラス張りの床や窓から眺める初めての渦潮は、できては消えを繰り返すもの。
巨大な渦が巻いている光景を思い浮かべていた彼女は多少イメージとは違っていたようですが自然が作る壮大な現象を楽しみ13:50渦の道を後にしました。
最終目的地の淡路國一ノ宮「伊弉諾神宮」までは約一時間の移動時間です。
15時頃伊弉諾神宮社頭に到着。
ここに来るまでの県道88号線沿いには、随分長い距離で常夜灯が立ち並び社頭まで案内してくれました。
昼ご飯も食べていなかったので社頭の前のカツ丼屋で遅い昼ご飯。
ボリュームがありながら柔らかく美味しいポークかつ丼、690円の安さに多少驚く。
さて腹ごなしの参拝です、社頭から一ノ鳥居とニノ鳥居の中間あたりによく見るとやたらと背の高い人物が視界に入る。なんと馬に乗り参道を闊歩する光景に出くわす。
意外に歩きは早く歩行者信号が変わったころには既に姿はなかった。なんとワイルドな事。
 「伊弉諾神宮」は古事記・日本書紀にも登場する、国生み神話の発祥の地、最初にここが陸地となり日本となった、そうした意味合いから日本でもっとも古い神社とも言われる。
境内の岩楠神社の前には樹齢900年を超える見事な「夫婦楠」がある。
面白いものでは頭髪感謝之碑と呼ばれる、先端はつるつるで黒光りした丸い石碑がある。
本殿の檜皮葺は随分と傷みが進み、国生みの神を祀る日本最古の神社として痛々しい姿、補修の手が入る事を願わざるを得ない。

淡路國一ノ宮「伊弉諾神宮」
創建 / 神代の時代に創祀と伝わる
祭神 / 伊弉諾尊、伊弉冉尊
本殿 / 流造
境内社 / 根神社、竈神社、鹿島神社、住吉神社、岩楠神社
住所 / 兵庫県淡路市多賀740

今回の一ノ宮巡りもこちらで終了です。
ここからは帰途に着くことにします、時間は16時になろうとしています。
 今回こちらで買ってきたお酒は「三笑」と「奥播磨」の2種類。
利き酒は出来ないので飲んでからの感想になりますが、その時が楽しみです。


帰りの高速もゆっくり走って名古屋到着は19:45。
走行距離は920㌔、燃料は100リッター弱、重量級の旧車にしてはよく頑張ってくれた燃費です。

それにしても帰りの高速も全く渋滞はなく、走っているのは物流のトラックばかり、定速走行が得意な彼らの車列加わり、とてつもなくストレスのない快適なドライブができました。
途中では追い越し車線を快調に走りっぱなしの車が何台か取り締まりに遭っていました。

御朱印が頂けなかった所は残念ですが次の課題として取っておきます。
これから写真も整理しないとね、それにしても久しぶりのロングドライブは疲れました。

今回の走行ルート

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