名古屋市北区楠味鋺 『東龍神社』


黒体龍神​から10分程歩いて、北区楠味鋺に鎮座する東龍神社を訪れます
庄内川に架かる水分橋を渡り、左に折れた堤防道路は県道162号線、堤防道路をしばらく歩きます
車の往来はあるものの、街中とは違い視界を遮るものはなく、伸び伸びとした解放感が味わえるのが郊外の寺社を巡る楽しみでもあります
堤防沿いの右下にこんもり茂る杜が見えてくると、堤防から下に降りる階段があります
その階段を下りると東龍神社の参道に直結です
庄内川右岸の堤防下に佇む小さな社の神社で鳥居や狛犬もいません
境内の杜は主に2本の大きな楠木(だったと思います)と社脇の松で形作られていて、社は杜の木陰の中に祀られています
それ程広い境内ではないけれど、社と常夜燈のみのシンプルな境内はスッキリして狭さを全く感じません
境内入口の右に「東龍神社」社号標が建ち、元号が明治と刻まれているのは識別できるものの、何年かまでは読み取れません
境内の中央に石積みの台座の上で南を向いて祀られる社

こちらの由緒について鎮座年代は定かでないけれど、ここから少し離れた味鋺神社の境外末社のようです
味鋺神社で毎年行われる祭礼では、古習として神輿渡御が行なわれ、東龍神社は渡御の御旅駐賛所となっているようです
祭神 / 宇麻志麻治命(物部氏祖神)、高龍神
角の取れた丸い石が多用されています、庄内川の川原に行けば容易に手に入るのでそれを用いたのかな?

両脇を住居に囲まれていますが、西側に道路があるので境内には陽射しが良く入り込み明るい印象を受けます
神社のある味鋺周辺は、江戸時代の小牧街道と共に発達した村
今も旧街道には、昔の農家や小商いの面影を残す家並みが残る
更に遡るとこの辺りは古墳が多く存在した場所でもあり、水分橋から徒歩で20分程北に行った「二子山公園」には味饒田命の墳墓と言われる味美二子山古墳もあります
その墳丘に物部天神が祀られ、そこが味鋺神社のお旅所だったと云われます
やがて小牧街道が整備され交通の往来が増すと共にこのお旅所は廃止され、ここ東龍神社に変更されたようです
現在、二子山公園内に物部天神はなく、公園北側の白山神社で訪れると何か分かるのかもしれません
東龍神社西側の細い通りから北に向かうと、県道162号線から別れて伸びる脇道につながり、西の味鋺神社方向に伸びていきます
それにしても東龍神社があるという事は、他にも龍神社があるという事です
2019/09/09

東龍神社
創建 / 不明
祭神 / 高龍神、宇麻志麻治命(物部氏祖神)
住所 / 名古屋市北区楠味鋺5丁目101

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