秋葉宮

首塚社から5分程西​に向かいます、既にここは東区となります。
この近隣は同じ区分けの中に北区と東区が複雑に入り混じっています。

一筋先には交通量の多い国道41号線、その上に見上げれば首が痛くなるような所を名古屋高速1号線が南北に延びています。
上街道を清水口方向に進むと、民家と駐車場の間に瓦葺の小さな堂が見えてくるのが東区白壁3の「秋葉宮」。
手前の道筋は昔の上街道、街道脇の秋葉さんということです。
上(うえ)街道は江戸時代に尾張藩が名古屋城下東片端から小牧城、犬山城を経て中山道伏見宿を結ぶ目的で作った街道です。現在の上街道は車の通りは意外に少なく、人通りも多くはない。
一本西に国道41号線がありながら、落ち着いた住宅地の趣がある。
「秋葉宮」正面全景。
堂の前面は玉垣を囲われ、境内に一対の灯篭があるだけの簡素な外観。
近代工法の住宅街にあって瓦葺の堂は目立つ存在かも知れません。
隣の駐車場から前斜景。
向拝が奢られた入母屋造りの様です。
駐車場との区切がないので、駐車場はひょっとすると、この秋葉宮の敷地だったのかもしれません。
堂に掲げられた扁額に「秋葉宮」とある。
上街道沿いに集落ができ、住居が密集すれば自ずと火伏の神が祀られることになる。
堂内全景。
吊るされた提灯から察するに、左は「津嶋神社」、中央の金色の飾り金具満載の社が「秋葉神宮」、右が「青面金剛明王」の社のようで、今も庚申講が受け継がれているのかな。
拝所から境内の眺め。
手前の灯篭は大正初期のもの、庚申塔も探して見るも見当たりませんでした。

お世辞にも広いとは言えないこぢんまりとした境内ですが、さすがシラカベーゼの街だけあって、綺麗に手入れが行き届き、訪れて気持ちがいい。
願わくば謂れでも掲げられていれば有難いものです。
技術の粋を集めて作られた高速、その傍らに羽団扇の紋が施された鬼瓦が印象的な白壁の秋葉宮です。

さてと、ここから尼ケ坂駅方向に戻り、もう一カ所訪れる事にします。

「秋葉宮」
創建 / 不明
祭神 / 不明(津嶋社、秋葉社、青面金剛明王)
住所 / 名古屋市東区白壁3丁目5-17
公共交通機関アクセス / 名鉄瀬戸線​「清水」駅から南に徒歩5分程

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